特別展「ティンティン・ウリア:共通するものごと」【広島市現代美術館】
ティンティン・ウリアの芸術的実践と研究に大きな影響を及ぼしてきたのは、民族的なマイノリティである中国系バリ人である自身の出自、さらには、1965-66年に起こったインドネシア大虐殺のときに行方不明となった祖父の存在です。幼少期から差別を受けてきた経験をもつウリアは、人々が作り出した境界と、その境界を維持するために人々が繰り広げる戦争に関心を抱き、多領域にわたるインスタレーションや映像作品を通して、こうした問題を伝えてきました。
ウリアは、個人的な体験に立脚した芸術的実践を通して、私たちの身の回りにあるものごとが、美的要素を獲得することで、人々をつなぐ「共通するものごと」になり得ることに次第に気づくようになります。
現在、こうした美的オブジェクトがいかに社会的・政治的変革に結びつくかを調査するプロジェクトを進めています。
日本での初個展となる本展では、比較的初期から現在に至る作品を紹介します。個々の記憶を含む個人的背景が、いかに集団的な行動や、他者との社会的繋がりへと変容し得るのか、という点に着目するウリアの芸術的試みの変遷を、作品を通して体験する機会となります。
Subtext - after Kawara's Title, 1965, 2019
Installation view at Van Every/Smith Galleries of Davidson College, NC, USA, 2019
Photo: Gordon Ramsey
Courtesy of the Artist
INFORMATION
- 開催期間
- 2024/09/21(SAT) - 2025/01/05(SUN)
- 開催時間
- 開館時間:10:00 –17:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(ただし9/23、10/14、11/4は開館)、9/24(火)、10/15(火)、11/5(火)、年末年始(12/27—2025/1/1)
- 開催場所
- 広島市現代美術館
- 料金
- 一般1,100円 (850円)
大学生800円 (600円)
高校生・65歳以上550円 (400円)
中学生以下無料
※( )内は前売り及び30名以上の団体料金
- 住所
- 広島県広島市南区比治山公園1-1
- 電話番号
- 082-264-1121
- Webサイト