地域の魅力を発信して、もっとたくさんの人に知ってもらいたい
2024年12月、広島市立吉島東小学校6年生の67名がHITひろしま観光大使に任命されました。吉島東小学校では総合的な学習の時間で地域のために自分たちに何ができるか考える活動に取り組んでおり、6年生の皆さんは、地元のお好み焼屋のPR動画の作成や「孫子老(まごころ)まつり」(秋祭り)でのお好み焼販売を行いました。さらに、集大成として地元のことを多くの人に知ってもらうためのウェブサイトを制作しています。子どもたちが地域のPRに取り組むことになったきっかけなどを担任の大下先生に伺いました。
Profile
広島市立吉島東小学校 6年生担任 大下先生
観光大使の任命状と名刺の授与
1年間にわたる地域活性化プロジェクトに取り組んできた6年生の児童たち。任命式では代表の児童が任命状を受け取った後、一人ひとりに任命状と大使オリジナル名刺が配られました。自分の名前が記載された名刺を手にした子どもたちは嬉しそうな様子でした。
(大下先生)
HITひろしま観光大使に任命される話をすると子どもたちは「やったー!」とすごく喜んでいました。任命式ではちょっと緊張していたみたいですが、名刺や任命状を受け取ると全員笑顔になっていましたね。
お好み焼店PRで地域を活性化!
今回の取り組みは、先生と皆で地域を歩いてみたことが始まりでした。地域にお好み焼屋が多くあることに気づいた子どもたちは、お店をPRすることで地域の活性化に繋がるのではないかと提案。8つのお店のPR動画を作成し、吉島東小学校内で開催される秋祭りの「孫子老まつり」で発表しました。お祭りでは子どもたちがそれぞれのお店のお好み焼も販売。いろいろなお好み焼屋のおいしさを味わうことができるとあって、あっという間に完売しました。子どもたちが作ったお店の魅力をPRする動画はYouTubeで見ることができます。https://www.youtube.com/watch?v=aat5kliq6IM
(大下先生)
動画は、お店に何度もインタビューに伺い、キャッチコピー、音楽、動きなど、全て子どもたち自身が編集しました。お好み焼の販売も、子どもたちで販売方法や販売額などを検討し、地域の人々と話し合いながら進めました。
吉島東の魅力を伝えるウェブサイトを制作
お祭りは大成功でしたが、子どもたちは地域活性化のためには地元以外の人にもPRすることが必要であると考え、ウェブサイトを制作することに決めました。吉島東地区にある花屋、中華料理店、お菓子屋など、グループごとに分かれてお店のページ制作を担当。任命式の後も早速グループでコンセプトシートの作成に取り掛かっていました。「みんなが来てくれるようなページにしたい」「店主さんの人柄や温かみを伝えたい」と、地域やお店の良さを伝えようと熱心に取り組んでいました。
(大下先生)
お店への取材の依頼やインタビューも子ども自身で行いました。タブレットを駆使して大人顔負けのことをやっていますね。子どもたちがやる気を持って取り組めているのも、地域の人々や保護者の方がサポートしてくれるおかげです。
卒業後も地元愛と自信をもってほしい
この取り組みが始まる前は「子どもたちはおとなしい子が多く、あまり自信がなさそうでした」と大下先生。地域の人と話したり、自分たちで考えて行動したりすることで、どんどん積極的に発言できるようになり、地元が好きという意識も高まったそうです。大下先生は「観光大使の任命によって、自分たちがやったことが認められたと感じて、さらに自信になったと思います。学校を卒業しても地元や広島が好きという想いをずっと持ち続けてほしいです」と話してくれました。子どもたちが作った吉島東をPRするウェブサイトは2025年3月公開予定です(2025年1月現在)。吉島東小学校の大使の皆さんの努力と地域愛が詰まったサイトの公開が楽しみですね。
(大下先生)
子どもたちは地域を調べたり、地元の人と交流したりするようになって、ゴミ拾いや見守りを地域の人がしてくれていることに気づいたみたいです。地元のことやそこに住んでいる人についてより深く知ることは、地域への愛情を深め、地域活性化に取り組む意識の向上につながっていくと思います。