ゼロから楽しめる
本格アウトドアアクティビティ

「おひとりさま、非日常」
フィッシング&トレッキング、
チャレンジングなおひとりさま旅。

ローラ(36)は日本生まれ、日本育ちのハーフ。とにかく好奇心旺盛でやりたい!と思ったことは、心に従ってなんでもやってきたし、求められることには全て全力で応えてきた。しかし30代も半ばを過ぎて「私、本当は何がやりたかったんだっけ?」と、ふと立ち止まった。そんな時、仕事で知り合った人生の先輩から広島で初めての体験を楽しむことを勧められた。
DAY 1

ゼロと岐路。

「大鳥居で有名な神様の島、宮島の頂上でね。娘と初めての修行体験をして、一緒に星を眺めたの」裁縫師のミホさんとはレストランウエディングの仕事で知り合って以来、年の差に関係なくたくさんのことを話す仲だ。
このタイミングで、仕事やプライベートを一旦ゼロにしようと思っている。そんな相談をした際、子育て卒業記念に娘と修学旅行!なんてミホさんらしい旅の話をしてくれた。「あと、広島の持つ神々しさは半端じゃないわ」その言葉に惹かれて、私は広島行きを決めていた。

海の声を聞きたくて。

これまで仕事面では色々なキャリアを重ねて来たし、習い事もたくさんやってきた。そんな中で「人を癒せる人になりたい」と改めて思うようになり、一旦ゼロにリセットしようと思った。そんな私なので、「神様の島がある広島」で「自然を感じながらゼロからを楽しむ」という言葉に魅力を感じ今回のプランを決めた。

期待と最小限の荷物だけ持って辿り着いた広島駅。そこからバスで40分、1日目の目的地がある「広島マリーナホップ」に到着する。よく旅行に出掛けていた頃に行った南の島を思い出させる風景。今日はマリーナホップに隣接するここ観音マリーナで、「ゼロからのオフショアフィッシング」を楽しむのだ。

ヨットのロゴマークのある建物の入り口に到着すると、今日の船長である小林さんとアシスタントの難波さんが歓迎をしてくれた。「こんにちは!今日はよろしくお願いします」二人とも、健康的に日焼けをしていてまさに海の男!という安心感がある。

まずは施設内で座学。このツアーのために制作したというテキストをもとに、竿やリールの種類、ライン(糸)の結び方、仕掛けの仕組みなどを教わる。
「このリール、かわいいですね!」金属部分にピンクのワンポイント。「女性の方も増えていて、グッズもおしゃれになっているんですよ」やる気がさらに増す。
糸の結び方を、分かりやすいように太いロープで行う。頭の中で細い糸をイメージしながら手を動かす。できた!「上手です。これさえ覚えればもう釣りはできますよ」と褒めてくれた。

続いて、水中ドローンからみた海の中の映像で、どこに岩があって、どういう風に魚が食いつくのか?を説明してくれる。「今日はメバルを釣ります。5本くらい針がついたサビキという擬似餌の仕掛けを使います」「5匹一気に釣れることもあるんですか?」夢は大きい方がいい。
最後、救命胴衣などの安全面での注意を受けたらいよいよ初めての大海原へ!

透明な赤い糸。

海からの風にゆっくりと揺れている船が眩しい。広島は船の保有率日本一なのだそうだ。タラップからデッキに降りる。この胸の高なりが、静かな海に響くかのようだ。「よろしくね」船をさすって乗り込む。乗り物に乗る際、挨拶するのは私のクセだ。

船長がゆっくりとエンジンをかける。振動が椅子を伝って高鳴りを加速させる。新しいことに挑むときのジンクス、三つ編みをする。小林さんも難波さんも、座学の時とは違う真剣な表情だ。港の船が遠のいていく。途中、牡蠣の筏を牽引する船を見かけると「広島ならではの風景ですよ」と船長が解説をしてくれた。

ポイントに到着すると、水中ドローンの登場だ。「いたいたいた!可愛い!」海底近くに、小さな魚が写った。思った以上に鮮明な画像、そして澄んだ海!釣れるイメージも色鮮やかになった。

いよいよアングラー(釣り人)デビューだ。移動して、舳に立つ。大空の下、私はここにいるよ!という旗を立てるような誇らしい気分で竿を出す。

上、下、上、下…さっき見た映像をイメージしながらゆっくりと竿を動かす。海の美しさに見とれ、単純な動作になっていたその時だった。糸に当たりを感じて反応する。途端にグンっ、と重さに変わり竿先がしなった。
その後のことは覚えてないが、難波さんに手伝ってもらったときには、目の前で鯛が舞っていた。「キレー!!」やった!より先に魚を褒める言葉が出た。リールから伸びた透明なラインが、魚との赤い糸のように思えた。

上、下、上、下…さっき見た映像をイメージしながらゆっくりと竿を動かす。海の美しさに見とれ、単純な動作になっていたその時だった。糸に当たりを感じて反応する。途端にグンっ、と重さに変わり竿先がしなった。

その後のことは覚えてないが、難波さんに手伝ってもらったときには、目の前で鯛が舞っていた。「キレー!!」やった!より先に魚を褒める言葉が出た。リールから伸びた透明なラインが、魚との赤い糸のように思えた。

その後はお目当てのメバルも釣れた。まじまじと美しい姿を眺める。「すごい綺麗!ありがとー!!」これからお腹に入っていただくことへの敬意と精一杯の感謝を伝えた。
興奮もあって、あっという間のアングラーデビューだった。終えた安堵感もあって、帰りは景色に目がいくようになった。瀬戸内海にのびる光の道を、タンカーが横切っていた。光と充実感に包まれて、私は少しだけ眠った。

その後はお目当てのメバルも釣れた。まじまじと美しい姿を眺める。「すごい綺麗!ありがとー!!」これからお腹に入っていただくことへの敬意と精一杯の感謝を伝えた。

興奮もあって、あっという間のアングラーデビューだった。終えた安堵感もあって、帰りは景色に目がいくようになった。瀬戸内海にのびる光の道を、タンカーが横切っていた。光と充実感に包まれて、私は少しだけ眠った。

ボーッと、ボーノ!

マリーナに戻る。船と小林さんたちにお礼を告げるとお腹が鳴った。釣った命はありがたくいただこう!と言うことで、お隣にあるイタリアンレストランへ。こちら「マリーナ マリオエスプレッソ」ではなんと、釣った魚を調理してもらうことができる。

最高のロケーションで、何も考えずボーッと料理を待つ。これ以上ない贅沢だ。

「お待たせしました!」店長の河野さんの明るい声といい香りに振り向いた。驚きの声の後は、うっとりとしたため息が出た。「こちら、鯛の香草焼きはシンプルに塩とハーブとニンニクで。ハーブはお店の前に生えているものです。メバルは焼いてからアクアパッツァに。魚とアサリとトマトの出汁で、どうぞおめしあがりください!」

まずは目と鼻でたっぷりと楽しんでから戯れるように、フォークと指で身をほぐし、口へ運ぶ。余計なものは一切ない調味。滋味、そして海そのもの…。釣りのとき感じたあたりのような感覚が全身を走る。ボーノ!!

心身ともにエネルギーに満たされた1日目。エンディングを彩る夕焼けにも感謝をして、市内へ向かうバスに乗り込んだ。明日はトレッキングだ。ホテルに戻ったら、お風呂で今日の疲れを癒して早めに休もう。

マリーナマリオエスプレッソ
〒733-0036 広島市西区観音新町4丁目14-7
TEL 082-233-4956
営業時間 11:00~21:30 L.O. 21:00
URL http://www.sanmario.com/restaurants/marinaMARIOespresso.html
DAY 2

晴れたね、いいね。

早めに眠ったこともあってか、目覚ましより少し早く目が覚めた。窓から広がる晴れやかな空を見て、思わず「山へ行こう次の日曜〜♪」と口ずさんでしまう。習慣のストレッチと身支度を終えて、約束の時間である7時半に広島駅新幹線口に到着。すると、山ガールの漫画から出てきたような可愛らしい女性がこちらに歩いてくる。「今日のガイドさんだ!」直感でつい手を振ると、手を振り返してくれた。My Japanの三村さんだ。「おはようございます!ガイドネームのリリーで、呼んでください!」同世代ということもあり、初めて会ったのにもう友達のような気がした。「今日はよろしくお願いします!」

「早速、今日のツアー『Asageshiki』の説明をしますね!」

A4のファイルを手に、説明を受ける。「駅から徒歩10分にある霊山「二葉山」は約400年前より広島の城下町を守ってきたといわれています。その二葉山を舞台に歴史ある神社を巡り、広島の文化に触れながら山頂の二葉山平和塔を目指します」指差す先には、朝日を受けて輝く銀の塔が見える。「締めは、広島の街を一望できる奥院で野点(のだて)、屋外で行う茶道ですね。一服して広島の景色を堪能していただきます。ではいきましょう!」そう言って、二人で駅を後にした。

リリーさんが歩きながらツアーを始めた経緯を話してくれる。
「広島観光って、実は市内の有名なところだけを回って日帰りというお客様が多いんです。そこで、2日目の朝が楽しくなるようなプランができたらというのもあって始めたんです」この10分間で、前日はどこへ行ったか?今日の午後はどこへ行くのか?など聞いて、その人にあったオリジナルのガイドをしてくださるそうだ。素敵!

荘厳な階段の先に、優美な佇まい。広島東照宮に到着した。背景に山!険しそうに見えるけれど、惹きつけるパワーを体中で感じ取る。
階段を一緒に数えながら上がる。「この階段が一番しんどいところです!」とリリーさんは笑う。上りきって一礼、東照宮造りの建造物を物語と合わせ、丁寧に説明してくれる。ただでさえ鮮やかな建物が、より一層ビビッドに感じられる。

「ここでクイズです!この家紋、なんで逆かわかりますか?」徳川家康を祀っている証でもある三つ葉葵の「逆さの葵の紋」だ。「これは不完全の美、と言って、日本の建築様式なんですよ。一部の形を変えて、不完全にしておく。未来まで続きますように、という願いが込められているんですね!」不完全もそういうふうに捉えられるんだ。昔の人に、なんだか励まされているような気持ちになった。

リリーさんが野点用のご神水を持ってきてくれたところで、準備運動をする。「さぁ、登っていきましょう!」

山の神様と同じ目線。

「二葉山には7つの神様がいるんですよ。お気に入りの神様を見つけてくださいね!」いよいよ金光稲荷神社から二葉山、二葉山平和塔のある山頂へと向かっていく。
早速鳥居が連なっている風景に出会う。壮観!!山の中を進んでいく。呼吸をするたびに、二葉山のパワーが体に満ちていく感じがする。

「ここで半分です!と、言ってもあと10分ほどですけどね」健康の神様の前で一息つく。地面を指さして「これ、どんぐりの赤ちゃんですね」石の階段の隙間から、木の芽が顔を出している。小さくても逞しいたたずまいに励まされ、木漏れ日を浴びながら、上を向いて歩くと視界がひらけた。

「お疲れ様です!!頂上です」

約1時間の登山で山頂へ到着すると、気持ちのいい風が吹いていた。
二葉山展望台からは広島市全体はもちろん瀬戸内海、宮島まで見渡すことができた。城下町の歴史と発展について、それから8月6日の原爆投下にまつわる話もしてくれた。「ここは爆心地から2.1キロで、たくさんの方がお水を求めて逃げてこられたそうです」その後、力を合わせて平和で美しい街として復興していく物語を、丁寧に誠実に説明してくれた。

後ろには駅から遠くに見えた二葉山平和塔が青い空にそびえ、輝いていた。人類の幸福と戦争のない世界の恒久平和を念願し建設されたもので、被爆後、スリランカ、インド、ネパールから寄贈された3つの仏様の骨が入っているそうだ。「世界の人が、復興を一緒に願ってくれたそうです」同時に、街の人たちが願いを込めた石も入っていると聞いた。「今の美しく、元気な広島を知ってもらって、平和を考えてもらえたらと思っています」そう語るリリーさんの眼差しは、優しく力強かった。

めぐるめぐるよ私もめぐる。

ラストは山頂付近の奥宮で「野点スタイル」の抹茶を振る舞っていただく。
「その前に、森林浴しませんか?」
シートを敷いて寝転ぶと、枝が折れる音、葉がつぶれる音が聞こえた。まぶたの裏に光を感じながら、自分の呼吸を意識して五感を研ぎ澄ませる。地球と一体になった感覚になる。シート一枚を隔ててはいるけれど、敷き詰められた枝葉の下の、土地の歴史にまで想いを馳せることができた。

奥宮に到着する。「わー!頂上よりも街が近いですね!」背負子(しょいこ)を降ろしたリリーさんは野点の準備をしながら微笑む。「小物、一つ一つとても可愛いですね」どれも和を感じる。「実は私、熊野筆が家業で、昔からお茶や習字を習っていて。日本文化を若い人や海外の人にも伝えたい!という想いでMY JAPANを始めたんです。この背負子も、デニム生地を使った敷物も、着物をリメイクした小物も、実はすべて広島、中国地方の材料と、職人さんのものなんです」通りで!アウトドアスタイルながら、丁寧な所作が一層美しく感じられた。

お湯が沸くと、手慣れた、しかし丁寧な手つきでお茶を点ててくれた。両手で器を受け取って少し回し一口、口に含む。爽やかな苦味。ほっと、リラックスさせてくれる味わいだ。

リリーさんに勧められ座を崩し、足を投げ出して平和な広島の街を眺める。
「この場所は、みんなでおもてなしをしよう!という方がボランティアで整備してくれているんです。いただいたツアーフィーの一部を東照宮さんに納めて、それが整備用具の購入費用などになっている。めぐりめぐってボランティアの活動費になっている『循環型』なんです」

この場所からは海が見える。山が見える。平和な街を作ってきた人たちの思いや願いが見える。整備された山道にも、たくさんの人が見える。めぐって、つながって、この今がある。そう思うと絶景がなおさら鮮やかに感じられて「ありがとうございます」とリリーさんとその後ろにある広島のすべてに心からの感謝を伝えた。

お茶でリラックスをして、来た道を戻る。無事に見守ってくださった神様たちにも心の中でお礼を伝えながら。私も、今まで得たものをたくさんの人にめぐらせることができたらいいな。つなげることができたらいいな。ありがとうの気持ちを込めて、地球に還せるといいな。
前を歩くリリーさんの背中に木漏れ日が当たっていた。

POINT!

Asageshiki特製のお弁当
地元企業と開発した、広島の素材を活かした特製の朝ごはんです。食材は広島ならではの旬のものを使用し、春・夏・秋・冬の季節ごとで メニューを変えた内容でご提供。肉や魚を使用しないベジタリアン・ ヴィーガン弁当も開発、人種、年齢問わずたくさんの人に楽しんでもらいたい、という願いが込められています。視覚と味覚を同時に満たすツアーのハイライトとして満足度を高める演出をしてくれること請け合いです!※6名以上から対応可能

ツアーの詳細 / お問い合わせ先

問い合わせ先
観音マリーナ(株式会社ひろしま港湾管理センター)
住所
〒733-0036広島市西区観音新町4丁目14-6
TEL
082-234-7710
営業時間
9:00~17:00
定休日
火曜日
対象年齢
10歳以上
事前予約
2か月前~催行日3日前まで予約

特にオススメの時期

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8月
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10月
11月
12月
1月
2月
3月
問い合わせ先
一般社団法人 My Japan
住所
〒731-4215 安芸郡熊野町城之堀4丁目7-7
TEL
090-7127-9769
営業時間
7:30~10:30
定休日
通年通して開催
※雨が土砂降りの場合中止
対象年齢
6歳以上
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要予約

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