西日本最大のダムで
カヤック&グランピング
「優雅で自然な非日常」
アウトドアリゾートを満喫する家族旅。
「優雅で自然な非日常」
アウトドアリゾートを満喫する家族旅。
息子のレオが寝た後、妻とワイングラスを傾ける時間は、一日で唯一安らげるひとときだ。
その旦那さんの気持ちはよく分かる。仕事ばかりだった30代。そして授かった念願の子供。大きくなってくるにつれ、友達みたいな関係になりたいと願いながらも、いまだ寝顔ばかり見る日が続いている。妻に任せっきりで、レオと全く遊べていない…と、その時だった。「レオがね、最近、パパと遊べてないって寂しがってたよ。それで、ジュエリー作家さんの話を聞いて、こんなところを見つけてみたの」
妻のタブレットを覗いてみると、広島県北西部にある西日本最大のダムのほとりにあるという、アウトドアリゾートの情報だった。カヤック、グランピング、バーベキュー…憧れてきた男の夢!よし、お父さんらしいとこ見せちゃうぞ〜と思った矢先、妻から「せっかくだし、パパらしいところ見せてあげてよ」とやんわり釘を刺された。心を読まれている。さすが私の素敵な妻だ。「今取り組んでいるプロジェクトも間もなく落ち着くはずだし、来月、休みを取って絶対に行こう!」
そうして私たち家族は、広島県の北西部、安芸太田町にある「温井ダムリゾート」へと行くことにした。
新幹線で広島駅に到着すると、幸先もよく快晴だった。「パパ!ママ!早く早く!!」レオに力強く手を引かれ、新幹線口からレンタカー屋へと向かう。久しぶりに見るレオの笑顔に、妻もいつも以上の笑顔だ。仕事のことは一切忘れ、童心に帰って楽しみたいと思う。「さぁ、出発だ」ナビの操作にも、横から顔を覗かせる車好きのレオがいる。
温井ダムまでは広島駅から車で1時間ちょっと。後部座席では、妻とレオがタブレットを覗きながら、クイズを出しあっていた。随分話が上手になってきたし、ヒントの出し方がとても優しい。運転中、二人の会話が何よりのBGMだ。
高速道路に乗り、道中のサービスエリアでひと休憩入れる。「お腹空いてきたよ〜」というレオに、「昼はね、レオの好きなお蕎麦だよ。そして夜はお楽しみの〜?」「…バーベキュー!!」レオが両手をあげて答え、「だから僕、我慢するね!お腹空いた方が美味しいもんね!」と続けた。お兄さんになったなぁ、と感心する。
再び車に乗り込みしばらくすると、「広島ドッググランピング温井ダムリゾート」に到着。緑豊かな山に囲まれた駐車場に車を停める。「あ!僕の好きな車があるよ!!」真っ先に降りて走って向かった先には、子供用の車のほか、セグウェイ、バギー、電動キックボードなど、男の子心をくすぐる乗り物が並んでいた。「やったな!あとで乗ろうな!」市内からわずか1時間ほどで、こんな場所に来られるのか。山々を見渡しながら、心が洗われていくようだった。
ログハウス風のロビーで、LINEを使ってチェックインをする。鍵は、レオが受け取ってくれた。夜が楽しみになるバータイムカウンターはもちろん、キャンプグッズやゲームなどもたくさん用意されている。ワイルドなのに、優雅な印象を感じさせるのは、レザークラフトのテーブルや、天井に張り巡らされたグリーンのせいもあるだろう。
「よし、じゃあ早速カヤックに乗ろう!」
受付を済ませた後、濡れても良い格好に着替え、車で湖まで降りていく。山の中に静かに広がる湖を見て、レオが驚いている。
「え!これ、海??」「海にしちゃ波がないね〜」「じゃあ…川?」「さあ、何でしょう??」湖を初めて見るレオにとって、初めての経験だ。
カラフルなカヤックとSUP(スタンドアップバドル)のボードが並んでいる。そこに、日に焼けた笑顔が眩しい男性が待っていた。
「こんにちは!きれいじゃろー!」カヤックのインストラクターを務めてくださる、らぴっどカヤックスクールの小林さんだ。今日はここ、龍姫湖(りゅうきこ)でカヤックに乗ってクルージング体験をするのだ。波がなく初心者でも体験しやすい上に、インストラクターさん同行なので安心だ。
「この先にね、すごく大きな橋があるんだって。そこを目指して、3人で力を合わせてこの船を漕ぐんだよ!」橋長369m、アーチ支間230mの長さを誇る瀧山峡大橋(たきやまきょうおおはし)が名所だそうで、静かな空間に癒されながら、雄大な自然をたっぷりと楽しむことができるそうだ。
「では、早速パドルの練習をしてみましょう!」親子3人で小林さんから漕ぎ方を教えてもらう。レオも、身長の倍はありそうなパドルを持ちあげる。「そうそう、上手上手!」小林さんに励まされながら、レオも緊張した面持ちで頑張っている。
注意事項などを聞き、いよいよ水面へ。サポートを受け、バランスをとりながらカヤックに順番に乗り込む。元々運動神経の良いミクは余裕の表情で最初に乗って、緊張した面持ちのレオの手を取ってくれる。運動不足の私も、余裕があるフリを装って最後に。
「よし、冒険に出発だ!せーの!」「イチ、ニ、イチ、ニ…!」声を出し、リズムを合わせながら進んでいく。「前の人の動きに、後ろの人が合わせるのが理想の漕ぎ方です。二人とも、とてもきれいでいい漕ぎ方ですよ!!」伴走してくれている小林さんがよく通る声で褒めてくれた。「パパとママ、すごいね…!」二人で何かをするところを見せたことが久しくなかったので、レオも驚き、喜んでいる。その声で、パドリングにも力が入るってものだ。
伴走する小林さんは、漕ぎながら、色々なことを教えてくれる。
「このダムはねえ、日本で2番目の大きさなんだよ。ダムには色々な役割があって、一つは広島市周辺の市街地を洪水から守ること。もう一つは、農業用水。あとは飲み水だね。江田島など島に住む人の喉も潤しているんだ」聞けば、小林さんはカヤックの魅力をたくさんの人に伝えたい!と、50歳を過ぎてからインストラクターになったそうだ。64歳と聞いて「見えませんね!!」とミクと一緒に驚いたが、高齢化が進むこの地域ではそれでも若手だ、と笑ってらした。小林さんを慕う若いインストラクターたちを育成中とのことで、未来がとても楽しみだ。「湖、とってもいいでしょう!」小林さんの言葉の一つ一つから、本当にカヤックと安芸太田の自然が好きで、誇りを持っていることが伝わってくる。
確かに、海とも川とも違う静けさ。穏やかさ。家族でのカヤックデビューにこれ以上うってつけの場所はないだろう。「湖の上だからこそ、できることがあるんですよ。よく聞いててくださいね。いきますよ〜?」パドルを止めて小林さんの方を眺める。
「おーい!!!」
小林さんの大きな声が龍姫湖に響き渡る。「おーい!おーい!おーい!おーい…」「あ、山びこ!!」四方を山に囲まれた静かな環境ならでは。山頂じゃなくてもやまびこが聞こえるのだ。「反響のおかげで上手に聞こえるので、湖の上でオカリナを吹く人もいますよ。あと」「あと?」「湖の上で愛も叫べます」
さすがにそれは憚られたが、大きな声を出してみたくなり、みんなで試してみた。「大きな声を出せない時期が続いていましたからね。でもこの場所はその間もずっと、大きな声が許されていました」文字通り、山の懐の深さを知った気がした。
「橋がだんだん近づいてきたよ!」遠くに見えていた瀧山峡大橋が、だんだんと大きくなってきた。「すごいねえ…」ミクも驚いている。 橋の向こうの山を眺めながら、小林さんが説明をしてくれる。「秋は、あの奥の山の上の方から色づいていく様が、本当に綺麗なんです。春は、逆に、下の方から緑が濃くなっていく。四季を通じて、自然を楽しむことができる場所です」大自然と、建造物の共演。しばし、3人でその姿に見惚れていた。
「では、戻りましょう!」瀧山峡大橋を背に、また漕ぎ始める。慣れてきたのをみて、小林さんがコースを決めてくれる。メンバー構成と体力に応じて、オーダーメイドでプランを組み立ててくれる、とてもありがたいツアーだ。「はい、探検隊の皆さん!!」小林さんに促されカヤックを進めると目の前に、水面から生えたたくさんの木の枝が現れた。
「すごいよ!水の中から枝が生えているよ!」とレオも興奮していた。「みなさん上手になってきたので、この木の枝の間を抜けるドキドキを、ぜひ味わってみてください!」と、先にお手本を見せるように、かき分け進んでいく小林さん。「わあ!枝が目の前に!」私たちが興奮していると「顔に気をつけてくださいね!!」遊園地のスタッフのような小林さん。まさに天然のアミューズメントパークだ。
無事、ひとときの探検から生還した私たちは、達成感に包まれてハイタッチをした。キラキラと水面に跳ね返る光を浴び、緑の英気を含んだ風を胸いっぱいに吸い込んで、スタート地点に戻ってきた。
「お疲れ様でした!」カヤックに乗っている最中、レオは水に手を当ててパドルのかわりにする位だったけれど、慣れてきたのか陸に戻ると、若いインストラクターさんと楽しそうに水遊びをしていた。「小さな魚がいるよ!」と帽子を網に見立てて追いかける。「おお!どこだ!?」と私も追いかけてみたら、見事に転び水浸しになって、一緒に大笑いをした。
次来る時には、どんな成長をしているだろう?小林さんたちにお礼を告げ、必ずまた来ることを約束して温井ダムリゾートに戻った。
広島市周辺の市街地を洪水から守り、普段飲んでいる水を安定して供給するために2001年に建設されたダムです。アーチ式ダムとしては黒部ダムに次ぐ日本二番目の高さ156mを誇ります。ダムの長さは382mで、なんと16両編成の新幹線とほぼ同じ長さ。水のたまる広さは1.6㎢とマツダスタジアムの約125倍!龍姫湖(りゅうきこ)と名づけられたダム湖は『ダム湖100選』にも選ばれています。
毎年4月~6月にはダムの水量調節のため水位低下放流が行われ、ダム下から見る放水は圧巻で、放水イベント時には子どもからお年寄りまで多くの方で賑わいます。
〒731-3501 広島県山県郡安芸太田町加計1956-2
「遊んだらお腹すいちゃった!」「よし、お昼を食べに行こう」温井ダムリゾートへと来た道を加計の市街地方向へ10分ほど戻り、月ヶ瀬温泉へとやってきた。白い壁に黒光りする瓦が立派な建物だ。もちろんここも山に囲まれているので、降りたら反射的に深呼吸をしてしまう。
「本日わいてます。だって!」ここでは、日替わりで楽しめる2つの温泉があり、滑らかでとろみのあるお湯は広島では大変珍しいそうだ。この月ヶ瀬温泉内の「やぶ月」でお蕎麦をいただくことに。お腹が空いているだろうに、期待感からか、レオはとても元気だ。
店内に入ると、みなお風呂の後なのか、とてもさっぱりした顔でお蕎麦を楽しんでいる。ここの名物は、ヒマラヤの大自然で育ったブータン蕎麦を使用した挽きたて打ちたてのお蕎麦と、じっくりと熟成させた“かえし”にくぐらせて作られた黒天丼だそうだ。「温泉後にきっと一杯やる人も多いのね」お酒好きのミクがメニューを眺めている。かき揚げ抜き、きつね抜き、天抜き…。蕎麦抜きで天ぷらだけ、おつまみでの名称が並んでいるところを見ると、つい喉が鳴る。「ママ、飲んでもいいよ」とドライバーの私が勧めると「大丈夫、夜の一杯を楽しみにしてるから!」とのこと。気遣いが嬉しい。
私と妻はミニ黒天丼せいろセット、レオはせいろに黒いなりをつけた。「いっただっきまーす!!」3人揃って食事ができることの幸せ。お蕎麦のおいしさもひとしおだ。太麺と細麺を選ぶことができ、妻は細麺、私は太麺にした。細麺はのど越しと風味を、太麺は風味の強さと食べごたえを楽しめる、とのこと。
「んー!うまい!」汗をかきミネラルが失われた分もあるだろうか、「かえし」のちょうど良い塩っけが食を進ませる。のど越しの良いお蕎麦もスルスルと胃に滑り落ち、あっという間に完食してしまった。「黒いおいなりさんも、ピリッとしてて美味しいよ!」酒飲み二人の子供だからか舌が大人びているレオは、生姜が良いアクセントとなっている黒いなりもペロリと平らげた。
お蕎麦の余韻を楽しみながら、「食べ終わっちゃって今さらだけど、どうしてブータンのお蕎麦なんだろう?」と思ってお店の方に聞いてみることにした。こちらは青年海外協力協会(JOCA)の地方創生事業の拠点とのことで、そのつながりもあって、ブータンの主食である蕎麦粉をフェアトレードで使用しているとのことだ。ルチンなどの栄養価も高く美肌効果も見込め、香りも良くいいことづくめ。食後ではあるけれど、おいしさが蘇ってくるようだ。
老舗旅館をサードプレイスとして再生した「あらゆる人がごちゃまぜで交流できる場所」と言うコンセプトを掲げており、障がいがある方も活躍をされているとのことだ。周りを見渡せば、地域の特産品も置いてあるし、地域の方が講師となって、ワークショップも行われている。コミュニティーの役割もしっかりと果たしているのだろう。常連と思しき方々も、とても生き生きとした顔をしている。
「なんだか、さっきのカヤックの小林さんやインストラクターさんもそうだけど、みんなとっても幸せそうだよね!」小林さんはじめ、他のインストラクターさん、地域商社の方々も移住で来た人が多かった。「まざりたくなる魅力が溢れる土地なんだろうね」つられて、私たちもいつもより笑顔になっているように思えた。
地元・旬・安心・安全にこだわった、とにかく手作りがモットーのレストランです。地元の黒米玄米やとうきび、桑の実などを積極的に取り入れた料理は体に優しく健康的で、手作りの黒米玄米のおはぎは大人気のおやつ。温井ダムリゾートの近くにあるためランチにもおススメ、温井の美味しい水と空気を感じながら是非一度召し上がってみてください!
〒731-3501 山県郡安芸太田町加計29 TEL 0826-22-0198
昼食後、再び「広島ドッググランピング温井ダムリゾート」に戻る。
レオ、お待ちかねの乗り物体験だ。「これ、見たことないよ!何!?」セグウェイに反応する。体重の移動が難しいか?と思ったけれど、子供の応用力には目を見張るものがある。最初はおぼつかない動きだったが、あっという間に乗りこなし、敷地内を自由に走り回っていた。
さっきまで、カヤックも少し怖がっていたのに。父として、頼もしさを覚えた。と、同時に、男としての対抗心も湧いてきた。「大人のドライビングテクニックをみせてやる!」大人げなく、自由自在に乗り回す姿を見せびらかすと、「僕はバギーに乗るもんね!」とやや呆れた顔で、レオは別の車に乗り換えた。
「レオ、かっこいい!」ミクがしゃがんで笑顔で伝えると、「大きくなったら乗せてあげるね!」とレオ。やるじゃないか。「よし、じゃああっちまで競争だ!」一緒に走ると、まるで友達みたいで楽しい。ママをあげるわけにはいかないけれど、将来はママみたいな人と一緒になったらいいなと思った。
夕飯のバーベキューまで少し時間が空いたので、温井ダムを見に行くことにした。管理所の展望台にのぼり、ダムの全貌を眼下に見る。「わー!すごい!!」その大きさに、3人揃って圧倒される。さっきまで遊んでいた温井ダムリゾートも、小さく見えた。「あれ、さっき通ってきた道!?」「そうだよ、レオの好きな新幹線の16両編成と同じくらいの長さなんだって」「新幹線って、長いんだね!!」
自分と同じく、乗り物好きなレオ。これからもいろんな乗り物に乗って、家族でたくさん出かけたいと思った。
温井ダムリゾートに戻り、今日の宿泊場所へと向かう。
「あ、ワンちゃんだ、かわいいねえ!」施設中央のドッグランスペースには、犬用のプールや水浴びも充実していて、ペットと一緒の家族連れで賑わっていた。
敷地内には7つのドームテントがある。私たちが選んだところは、テントサウナとバーベキューテーブルが併設されているタイプだった。
「ここが今日のおうち!?」自然の中に急遽現れたテントに大喜びで、レオがはしゃぐ。「やったー!!」靴を脱いで入るなりベッドの上を跳ね回る。「最高の前菜だね」とミク。食事を前に、オールシーズン快適に過ごせる冷暖房完備のテントからの景色を満喫した。
日が暮れかけたタイミングで、家族揃っての食卓、地産地消にこだわったバーベキューを始める。美しいサシにうっとりとする特選広島牛。希少な部位であるザブトンは地元・戸河内のウイスキーのフランベという豪華なオプション付きだ。その他、目にも美味しいアワビの浜焼き、広島産のウインナーや季節のスープとアクアパッツァ。ジャーに入った生ハムサラダは、ドレッシングをかけたらレオにシェイクしてもらおうか。ダッチオーブンで炊く安芸太田米は、子供がいる身としてはありがたいし、キャラメルポップコーンは夏の自由研究にもなるじゃないか!
ワインを開け、ミクと注ぎあう。泊まりで来ているから、気兼ねなく飲むことができるのも魅力だ。お酒と会話を楽しんでいるうちに、お米が炊き上がったようだ。「よし、いくぞ。3、2、1、どうだー!」ダッチオーブンの蓋を開けると、湯気とともに炊飯器とはまた違った炊き立ての香りが立ちのぼる。森の香りと混じり合い、心地よく鼻をくすぐった。「パパ、魔法使いみたい!すごいね!!」「よし、じゃあレオ、一緒にレストラン屋さんをしよう!」
グリルに広島牛のステーキを置くと、虫の音に包まれた空間に、ジュー!と言う音と歓声が響いた。いつも妻に任せっきりのキッチン、今日ばかりは私が預からせてもらおう。コンロも使い分け、アクアパッツァやザブトンのフランベも同時に仕上げていく。
手伝いたい盛りのレオと一緒に、食事をミクにサーブする。ミニトングを駆使するレオは、一端のサービスマンのようだった。
お腹がいっぱいになったにも関わらず、非日常空間に興奮冷めやらぬレオはまだまだ遊び足らない様子で、「夜はキャンプファイヤーだね!」と焚き火の準備を手伝ってくれた。
が、シャワーを浴び終えた途端、電池が切れたおもちゃのように眠りに落ちてしまった。それもそのはず、昼寝もせずにあれだけ遊んだのだから…。寝かしつける妻とレオの寝顔を眺める。この風景が、何よりの宝物だと思った。
「男友達同士みたいで、少しうらやましかったよ。今日はありがとうね」ミクが言う。静かな大自然の中、ワイン片手に焚き火を囲み、いつもより優雅な安らぎのひとときを過ごす。「いやいや、こっちこそいつもありがとう」私も、心からの感謝を伝える。
「レオ、犬が欲しいなあって」焚き火を見つめ、ミクが笑いながら言う。ワインと焚き火のせいもあるのか、その横顔はいつも以上に魅力的に見えた。
振り返って、テントで寝ているレオを見る。「犬、いいかもね」そう返すと、ミクが頷いた。どんな犬が欲しいのだろう。大きな犬が我が家に来てもいいよう、車も買い替える必要があるか。どんな車がいいかな。明日の朝になったら、小さな友達に早速聞いてみようと思った。
※受付は30分前から、受付、着替え
※基本2人乗り艇で対応 シングル艇希望の場合4台は保有
※服装:水に濡れてもいい服装(ビーチサンダル、帽子など)
※寒い季節は、レインスーツのような撥水性のある上着か防寒着をご用意