世界遺産比較(平和と人権の尊さを訴える世界遺産)
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戦争のための核実験、独裁政治、人種差別、虐殺、人身売買など二度と繰り返してはならない「記憶にとどめておくべき」歴史を知っておきましょう。
リヴァプールは18世紀~19世紀の大英帝国の絶頂期を支えた港町です。新大陸から産物を輸入して、産業革命で大量生産された製品を世界中に輸出する貿易で栄え、急激に大都市へと発展しました。当時の港湾地区と豪華な建物が並ぶ古い市街地が、世界遺産に登録されました。しかし、リヴァプールの商人たちが貿易で取り引きしていたのは、砂糖、綿だけでなくアフリカの黒人奴隷だったのです。これが「三角貿易」と呼ばれるもので、奴隷貿易という人身売買が当時のイギリスの繁栄をつくりだしていたのです。19世紀初頭には奴隷貿易はイギリスで禁止され、現在、リヴァプールの波止場には奴隷貿易に関する資料が展示されています。