世界遺産比較(海の上の世界遺産)

嚴島神社同様に、海の上に佇む数々の世界遺産を紹介します。歴史的思想や背景が生んだ精巧な建築美、大自然の蓄積がみせる絶景美、廃墟が醸す魅力など、後世まで遺し続けていきたい名所ばかりです。一生に一度、一か所でもいいので、その壮大なスケールを体感しに訪れてみたいもの。
「聖ミカエルの山」を意味するモン・サン=ミッシェルは、フランス北西部に位置するサン・マロ湾内の岩山に築かれた巨大な修道院です。966年にノルマンディー公リチャード一世が建て、13世紀頃に現在の形になったといわれています。最大15 メートルにもなる潮の干満の差から、大きく変化して見えるその姿は“西洋の驚異”と称されています。北面には3層から成るゴシック様式の最高傑作「ラ・メルヴェイユ」があり、塔の先端には聖ミカエルの黄金像が佇んでいます。2007年に世界遺産として登録されましたが、それ以前1979年にフランスの「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼地」の一部としても登録されていました。