市内で楽しむ和文化体験

「和ow!があふれる非日常」
手仕事に、心が動く男女二人旅。

ジョエル(38)はアメリカでレストランを営むシェフ。メイクアップアーティストであるリョウコ(36)とは15年以上前、アメリカのデザイン系大学で出会った。現在は別の道を歩んでいるが、手を使ったクリエイティブに魅了されたもの同士、今でも交流は続いている。
レストランに和文化を取り入れたいという動機から、ジョエルが、リョウコが住む広島へと来ることになった。和文化の魅力を、手を使いながら知ってほしいと考えたリョウコがメインに選んだのは、漆芸家・高山尚也氏による漆塗り体験だった。

観光の手札が多い広島で、
15年ぶりに手を振りあう。

「海外の方、広島お好きですよね。私は被爆遺産をめぐる自転車ツアーで、友人をもてなしました。シェフの方でしたら…漆芸作家さんのワークショップ、どうですか?手仕事と作品に、直接触れることができるみたいですよ」。私が定期的に通っている、ひろしま美術館のカフェスタッフの子からのアドバイスだった。

彼女とは、広島から海外に留学していたという共通点で親しくなった。最近、学生時代の友人が来日し、広島を案内したとのことだったので、アドバイスを求めてみたのだ。

手仕事。器。体験。シェフという職業に対しての完璧なアンサーだ。
私もメイクアップという手を使った仕事をしていることもあり、漆塗り体験をメインにプランを組むことにした。広島のさまざまな和の魅力に、「和ow!」なんて驚いてもらえた嬉しいな、と思いながら。

「久しぶり!」。卒業以来、実に15年以上ぶりの再会を広島駅で果たす。 自身のレストランでシェフとして働いていること。新しいチャレンジとして、和文化を取り入れたいと思っていること。近況は、互いのSNSで把握しているが、地元広島での再会は、ことさら嬉しい。

「広島滞在は3泊だよね。有名どころには勝手に行くだろうから、私はディープなところを案内するよ。テーマは『手』、で」。
「Wow!」さっそく1回目のWow!だ。「まずは、国の宝を見に行こう!」そう伝え、私たちは在来線の改札へと向かった。

悠久の手仕事に、手を合わせる。

広島駅構内は、海外からの観光客で賑わっていた。そんな中、地元の人間らしい迷いのない足取りで、目的のホームへと向かう。
横座席の慣れ親しんだ車両で、京橋川に沿って一駅。「新白島駅」でアストラムラインに乗り換える。

「どうして『アストラムライン』、って名前か分かる?」。「『トラム』は、電車だよね」「そう、Tomorrowは、日本語で明日。その組み合わせで、明日に向かって走る、未来に伸びゆく電車路線、という意味が込められているんだって」。私はガイドさながらに、地元民として小ネタを披露していく。

JRの改札を出ると、すぐに車の中央分離帯にあるユニークな形の新白島駅が見えた。地上に出てくる列車を眺めることができる、めずらしいスポットだ。

駅直結の通路を進み、乗り換える。構内は屋根が高く、天窓がたくさんあるので明るい。新交通に相応しく、30年経っても新しく感じられるスタイリッシュな車内を楽しんだのも束の間、4分ほどで「不動院前駅」に到着した。

駅舎からは、一級河川の太田川が見える。広島は中心部を6本の川が流れる「水の都」で、市域には720もの河川があることを教えてあげた。

歩いてすぐ、民家の中に、突然歴史ある風景が現れた。安国寺不動院だ。原子爆弾の爆心地からは約3.9キロメートル。中心部からかなり離れた山麓に位置しているため、爆風によるもの以外、大きな被害を受ける事は無かったという。ここでは市内に現存する唯一の国宝のほか、重要文化財にも指定されている、美しい建造物の数々を見ることができる。

入り口となる楼門を見上げ、立ち止まる。
「もう、この門から重要文化財だよ」。「Wow…」。重厚な木の香りに包まれながら、楼門をくぐる。現世から過去へと踏み入ったような感覚は、さながらタイムトンネルだ。

すると正面に、柿葺き(こけらぶき)の建物が見えた。国宝である「金堂」だ。これは大内義隆が山口県に建てたものを安国寺恵瓊(えけい)が移建し、仏殿にしたものだと伝えられている。現在、国内に残っている禅宗様の仏殿の中では最大規模のものだそうだ。

「これが国宝…」。しばらくの間、二人で金堂の前に立ち尽くしていた。一瞬にして多くの文化財を失った広島にとって、長い年月に耐え、過去を今に伝える存在。細部に渡る、先人たちの手仕事に思いを馳せる。

右手には、こちらも重要文化財である、鮮やかな朱色の「鐘楼」が。じっくりと眺めた後は、「不動堂」へと足を運ぶ。大きなお数珠が吊るしてあり、地元の方が何人もお参りに来ていた。

「諸説あるらしいんだけど、これを歳の数だけ回すんだって。音を鳴らして、気持ちを整えて、手を合わせよう」。手触りのいいお数珠を握り、下へと引っぱると木同士がぶつかる音が小気味よく鳴り、その振動が次々と手へ伝わってくる。「Wow…!」。無事に歳を重ね、再会できたこと。感謝を込めて手を合わせ、「ありがとうございます…!」と口にした。

しん、とした空気の中で、目を閉じ深呼吸をしたその時。隣でジョエルのお腹が鳴った。「お昼、食べに行こうか!」。そうして不動院を後に、アストラムラインの駅へと向かった。

安国寺不動院
〒732-0068広島市東区牛田新町3-4-9
TEL 082-221-6923
営業時間 外観は常時公開
URL
http://www.megaegg.ne.jp/~fudouin/

手間暇かかったあなご飯に、
思わず手を叩く。

「不動院前駅」から6駅。9分ほどで、中心部にある「本通駅」に到着する。広島の象徴的な風景である路面電車に、バス、新交通。すべてが乗り入れる紙屋町交差点には、デパート、家電量販店、銀行等が立ち並ぶ。先ほどの静けさに包まれた空間とは打って変わって、活気に満ちあふれている。

「お待ちかねのランチは、『食』の手仕事だよ」。本通りのアーケードを通って、たどり着いたお店は「月あかり」だ。ソウルフードを食べさせたいと考えた私は、広島名物の「あなご飯」をチョイスした。

暖簾をくぐって日本家屋風の入り口で靴を脱ぐ。案内していただいた個室の雪見障子から見える竹が、食事前の雰囲気を盛り上げてくれる。

「広島といえば、有名なのは牡蠣だよね?」。さすがはシェフ。その通り、全国生産量No.1であることは有名だ。「その牡蠣と穴子はね、実は密接な関係があるの」。食事を待つ間、冷たいお茶で喉を湿らせながら説明をした。

牡蠣が牡蠣筏(いかだ)で育てられる際、牡蠣が出す泥が海の底にたまり、海底が泥池になる。そこに穴子の餌となる小魚や甲殻類が生息し、穴子が集まってくることから、広島は穴子の名産地に…、というところであなご飯が運ばれてきた。「いいオードブルになったかしら?」。聞いていたジョエルは笑顔で親指を立てた。

「いただきます!」。二人同時に蓋を開けると、お腹の底からしぼり出されたような、ジョエルの「Wow…!」が個室に響いた。穴子の骨の出汁で炊き上げたというご飯から立ち上る香り。こちらのお店では「ひつまぶし」スタイルでいただく。まずは自家製だれでふっくら焼き上げた地穴子をそのまま。お好みで山椒を。次に好みの薬味も添えて、最後は出汁をかけてお茶漬けでさらりと。手を加えながら、自分好みのスタイルで食べ進むことができる。

さっぱりとした脂の穴子と、タレの染みたご飯を一口ほおばる。目を細め、幸せを噛み締め咀嚼する。甘美な滋養が、するするとのどから胃の奥へ滑り込んでくる。
そこからは会話もなしに、夢中で二人、箸を進めた。出汁をかけるタイミングで「これ、日本では『AJIHEN』って呼ばれているのよ」と教えると、「なるほど!この自由さは楽しいね」と大満足のご様子だ。食べ終えた後は、舞台を見終えたかのように、空になったお重に、惜しみない拍手を送っていた。

月あかり
〒730-0051 広島市中区大手町1-8-9
TEL 082-545-7777
営業時間 火〜日、祝日、祝前日:11:30〜22:00
(料理L.O.21:00/ドリンクL.O.21:00)
URL
https://tsukiakari-hiroshima.owst.jp/

手が伝え、残していくもの。

お腹を満たした後は、いよいよ広島漆芸(しつげい)体験のできる株式会社 高山清へと移動する。「仏壇屋さんが多いね」。ジョエルが気づく。「そうなの。ここは『仏壇通り』という名前の通りなのよ」。「Wow…!」。

広島市最大の歓楽街、流川と薬研堀に挟まれた仏壇通りには、飲食店が多く立ち並ぶ。夜は全く別の顔を見せる通りだ。

「これから体験してもらうのは、この旅のメイン。広島を代表する漆芸家・高山尚也さんによる漆塗り体験です!」。高山さんは、京漆塗りの伝統技法を学び、その技を磨き続けながら、オリジナリティあふれる作品を生み出し続けている方だ。

歴史を感じる立派な店構え。中に入ると、高山尚也さんがいらっしゃった。「初めまして、今日はよろしくお願いします!」。「4代目の高山尚也です。今日はようこそ工房へお越しくださいました」。穏やかな笑顔で出迎えてくださった。

「今は漆芸作家として活動していますが、元々は京都で、お寺の修理や仏壇の製造に携わって勉強をしてきました。こちらに帰ってきて、お寺を修理していた時に、お椀を直してくれっていう依頼があって。ちょうど6年前かな。そこからです。器の制作を始めたのは」。「え…!たったの6年ですか!?」。驚く私に「いや、その前から、ずーっと積み重ねてきた技術があってこそだよ」。と、ジョエルが頷きながらつぶやいた。

店内を奥へ進むと、立派な仏壇の数々が並んでいる。美しい手仕事を前に高山さんは、広島の仏壇と会社の歴史を、分かりやすく説明してくださった。

その後、2階のギャラリーに上がる。「Wow…!!」エレベーターの扉が開いた途端、息を呑んだ。
フロア一帯に、高山さんの数々の作品が光を放って並んでいる。「信じられないくらい美しいですね…」。その中から、高山さんはG7広島サミットの贈答品にもなった2つの作品を、手にとって紹介してくれた。

漆黒と朱の交わりがなんとも美しい「曙」は、「あけぼの時」という陽が昇る瞬間を表現したもの。G7広島サミットの際、各国首脳の配偶者への贈呈品にしたい、と首相夫人から、ご指名をいただき創作したものだという。

一方、吸い込まれるような青の「伝」は広島市長からの、各国首脳への贈呈品に相応しいものとは何か?という問いに対して、平和の象徴である「鳩」という答えを元に制作されたもの。下になるにつれ色が濃くなっており、全体で瀬戸内海を、猪口はそこに浮かぶ島をイメージされて作られている、とのことだ。乾漆(かんしつ)という特殊な技法で作られ、手塗りの刷毛でグラデーションを作っているそうだ。

「『伝』には、伝統を伝える、という願いも込めているんです。どうぞ、手に取ってください」。手に吸い付く滑らかさと、何よりその軽さに、私も思わず「Wow!」を発してしまった。

お盆とお猪口。その接点が持つ緊張感と、青と黒の瀬戸際が織りなす非日常感。島は、本当に浮いているように見え、鳩は、羽ばたく瞬間のように見える。そのメッセージは、確実にジョエルのインスピレーションを刺激しているようだった。

「では次は、 実際に漆の下地を練る現場を見てもらって、体験してもらいます」。一番大切なのは塗る前の下地で、その下地が綺麗じゃないと、塗りも綺麗にできないとのこと。下地の大切さは、料理もメイクもおんなじだ。

4階の工房に上がり、漆の希少さや特徴を教わって、高山さんと一緒に手を動かす。修行先だった京都の「山科砥之粉(やましなとのこ)」を、ヘラで一緒に砕いていく。手から伝わる、ゴリゴリとした感触が気持ちいい。
そこに同じく京都の地之粉(じのこ)と水を混ぜると、京都の下地になる。しかし高山さんがここでもう一つ、広島ならではの素材が入る、という。

「さて、なんでしょう?」とクイズを出す高山さんに「牡蠣、じゃないですか?」と、ジョエルが即答する。正解!殻を砕いたものはカルシウムなので相性が良く、硬い下地になるという。土地のものを活かす。これも料理とおんなじだ。

「だいぶ粘度が出てきたね」。「チョコみたいで美味しそう」。二人とも手仕事が好きなので、練ることに没頭する。「僕らが当たり前にやってることでも、お客さんにはすごく楽しんでもらえるんですよ」と高山さん。自分でやってみるからこそ、大変さも、楽しさも伝わる。

その後は目の前で、塗りと研ぎの工程を見せていただく。道具の話など、クイズを交えながらとても気さくに、教えてくださる。しかしその手捌きは、間近で見ていてうっとりするもので、思わずため息が漏れた。

「では、もう一度ギャラリーに戻って、五感で器を楽しんでください」。大きい器と平らな器。2種類の器を目の前に出していただく。まずは目で、次に手で。話を聞き、工程を見た後だと、その凄さがより伝わってくる。

その2種類の器に、市販されている抹茶ラテが注がれる。甘さと、お茶の風味の両方を感じるものだ。「一般的に、ペットボトルで飲まれているものですね」。

手に吸い付いた器に、今度は鼻を近づけて、口で迎えにいく。
大きさや形で、これほど味の感じ方が違うとは…!

「日本酒好きな方が、色々な器で飲む理由が分かりますよね」。本当に驚くと、Wow!さえ出ず、ただただ丸い目を合わせあって驚いていた。

「初めて器を作った時、お世辞かもしれないですけど、『やっぱ父さんが作った器で食べるご飯が美味しい』って子供が言ってくれて。嬉しくて、 実際に自分でも使ってみたら、すごい感動があったんです」。

日本の伝統文化を日々のライフスタイルに。というメッセージを掲げる、高山さんらしい一言だった。そして、伝え、残していくためにはただ作るだけでなく、実際に現場を見て知ってもらうことが大切だ、とも話してくださった。

「こんなふうに、いろいろな人と繋がりができるのが嬉しいんです」。

最後に、ツアー限定のプレゼントをいただいく。それを手にして感じたことは、壊れたら直せる、という漆ならではの特徴。ずっと残るものを、という職人さんの矜持。ここ平和都市・広島で作られるものだからこそ、羽のように軽い器に、堂々とした想いを感じた。

「ありがとうございました!」。「ぜひ、またお皿を仕入れに来ます」。
こちらでもぜひ繋がれれば、とショーケースのような高山さんのインスタグラムをフォローさせてもらい、お礼を伝え再会を誓った。

平和のために、手をとりあって。

「チェックインだけ先に済ませておこうか」。
夜の予定の前に、宿泊先にセレクトしたグランドプリンスホテル広島へと向かう。市内にもたくさんホテルはあるが、せっかくなら、とG7広島サミットが行われたこの場所にした。

エントランスロビーの水盤には、7つの国旗とオブジェが並んでいる。聞けば、7色の折り紙をイメージしたもので、柱は折り紙をモチーフにしたタペストリーで装飾されていた。

G7。7か国の総称としての「Group of Seven」。フランス、米国、英国、ドイツ、日本、イタリア、カナダと欧州連合(EU)のトップが集まる「頂上会議」という意味で、「山頂」を示す「サミット」。国際社会における重要な課題について、自由な意見交換が行われたメイン会場がこのホテルだ。

「部屋から多島美を楽しむことができるんだって」。「さっき、高山さんの工房で見せてもらった『伝』の風景だね」。TATOUBI。島々が連なる瀬戸内海の美しい景色は、そのように呼ばれている。穏やかな海に、さまざまな濃淡で浮かぶ島々。見ているだけで心に平穏をもたらす風景は、世界平和のために手をとりあう話をする場として、うってつけの舞台だったろう。

少し時間もあったので、ホテル内を散歩する。報道写真で見た場所に、記念撮影用のサインボードがそのまま設置してあったので、一緒に写真を撮りあった。
「夜は、この場にふさわしいスペシャルなディナーを用意してるから、一度市内に戻ろう」。そうして私たちは西陽を受けながらまた、市内へと移動した。

POINT!

G7広島サミット記念館

2023年に広島市で開催されたG7広島サミットから1年となる2024年5月19日、G7首脳などが実際に訪れた平和記念公園内に、サミットの開催にまつわる品々を展示する「G7広島サミット記念館」が開館しました。G7首脳などが記帳した芳名録(レプリカ)、首脳会議で使用された円卓・椅子(写真下)、被爆樹木を活用したロゴオブジェ、写真パネルなどを展示しています。
〒730-0811 広島市中区中島町1-8 平和記念公園内

https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/hiroshima-summit/commemorative-gallery.html

出典:外務省ホームページ(https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/summit/hiroshima23/

POINT!

G7広島サミット記念館

2023年に広島市で開催されたG7広島サミットから1年となる2024年5月19日、G7首脳などが実際に訪れた平和記念公園内に、サミットの開催にまつわる品々を展示する「G7広島サミット記念館」が開館しました。G7首脳などが記帳した芳名録(レプリカ)、首脳会議で使用された円卓・椅子(写真下)、被爆樹木を活用したロゴオブジェ、写真パネルなどを展示しています。
〒730-0811 広島市中区中島町1-8 平和記念公園内

https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/hiroshima-summit/commemorative-gallery.html

出典:外務省ホームページ(https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/summit/hiroshima23/)

手に汗にぎる、広島神楽(かぐら)。

「和文化体験の締めは、神楽を鑑賞しよう!」。チェックインを終え市内中心部に戻り、『ひろしま神楽定期公演』が開催されている広島県民文化センターへとやってきた。

「神楽はね、日本神話に起源があるともいわれる神事なの。神様を迎え、その前で行われる鎮魂・五穀豊穣・厄災の払拭、豊作への御礼のための歌舞を『神楽』と呼ぶようになった、と言われているのよ」。

なかでも広島県は日本有数の神楽どころとされており、地域の住民が神事的要素を大切に受け継ぐ一方、エンターテイメント性の高い神楽も創造されている。

「Wow!」。入り口に貼ってある神楽のポスターを眺め、驚くジョエルに英語表記もされている公式ガイドブックを手渡す。

「神楽の物語はほとんどが正義が悪を懲らしめる分かりやすいストーリーだから、初めて見る人にも楽しめるはずよ」。そうして私たちは吉田神楽団の『滝夜叉姫(たきやしゃひめ)』という演目を鑑賞した。

『ひろしま神楽定期公演』は、MCの同時通訳や公演の英語の字幕対応で海外のお客様でも理解できるよう工夫がされているが、豪華絢爛な衣装、妖術や攻撃を表現する演出など、言葉が通じなくても楽しめる表現に触れたジョエルは、「厨房も舞台だからね。エンターテインメントの参考になる要素がたくさんあったよ!」と興奮し、これからは神様に捧げるつもりで料理を作る、と意気込んでいた。

POINT!

ひろしま神楽定期公演

広島県民の方や観光客、修学旅行生など多方面の方へ広島神楽の魅力を伝えることを目的として、毎週水曜日の夜に広島県民文化センターで開催されています。誰でも楽しめるような演目が中心で、入場料も1,000円〜1,200円とお手頃。原爆ドームから徒歩3分の立地というのも魅力的です。

https://dive-hiroshima.com/explore/3743/

POINT!

ひろしま神楽定期公演

広島県民の方や観光客、修学旅行生など多方面の方へ広島神楽の魅力を伝えることを目的として、毎週水曜日の夜に広島県民文化センターで開催されています。誰でも楽しめるような演目が中心で、入場料も1,000円〜1,200円とお手頃。原爆ドームから徒歩3分の立地というのも魅力的です。

https://dive-hiroshima.com/explore/3743/

すっかり辺りも暗くなった神楽鑑賞後、再びグランドプリンスホテル広島に戻ってきた。「盛りだくさんの一日で、さすがにお腹が空いたね。ふさわしいディナー、って一体どんなものなんだい?」。この場所にふさわしいディナー。私が用意していたのは、「G7広島サミット社交夕食会アレンジメニュー」だった。

これは、2023年5月20日、G7 広島サミットの2日目にメインバンケットホール「瀬戸内」において、社交夕食会で提供されたメニューのアレンジコースだ。なんと、G7各国首脳が実際に使用したテーブルやカトラリーを使って、食事をいただく体験ができるのだ。

「Wow…」。実際に使われたテーブルの後ろに掲げられた各国の国旗を眺め、ジョエルが立ち尽くす。「和体験、ではないけれど、広島県産の自慢の食材が、繊細な手仕事でふんだんに使われてるのよ」。

毛蟹のロワイヤルには広島県産のわさびと牡蠣の佃煮のクリーム。軽いスープ仕立てのアクアパッツァには、瀬戸内の旬魚とムール貝。広島牛はブリオッシュ包み焼きに仕上げ、デザートにはチョコレートの折り鶴が添えてある。

「こんなに素敵な体験と食事を味わい尽くして、最高の部屋で眠ることができるなんて、幸せすぎてバチが当たりそうだ」。「その分、ちゃんと誰かに分けたらいいのよ」。ジョエルが今日から泊まる部屋は、瀬戸内の情景をモチーフにした、窓から絶景を眺めることができる瀬戸内リゾートフロアだ。

世界をもてなした広島の幸とペアリングさせるように、市内で体験したたくさんの「Wow!」を、一つ一つテーブルに並べる。平和な日常があるからこそ喜び、驚くことができること。それが、決して当たり前ではないこと。それらを踏まえて。

私たちは首脳ではないからこそ、それぞれの持ち場で。できることで。 未来に残したいこと、伝えたいことを、この手で表現していきたいよね。広島の銘酒が注がれたグラスを持った手を掲げ、瀬戸内海をバックに何度目かの乾杯をした。

グランドプリンスホテル広島
〒734-8543 広島市南区元宇品町23-1
TEL 082-256-1111
URL
https://www.princehotels.co.jp/hiroshima/


G7広島サミット社交夕食会アレンジメニュー
電話予約:082-505-0608(受付時間: 10:00A.M.〜6:00P.M.)
2025年6月30日(月)まで ※除外日あり
※2週間前までのご予約制
URL
https://www.princehotels.co.jp/hiroshima/plan/special/2023g7-arrangemenu/
ツアーの詳細/
お問い合わせ先
×

一般社団法人My Japan

住所
〒731-4215 広島県安芸郡熊野町城之堀4-7-7
TEL
090-7127-9769
Mail
asageshiki.myjapan@gmail.com
URL
http://myjapan.or.jp/
営業時間
【体験開始時間】10:00/13:00
2時間体験/33,000円(1名・税込・高山氏の作品付き)
定休日
なし
事前予約
要予約  ※ご予約はメールまたはサイトより
(開始日の24時間前までのキャンセルは全額返金)
対象年齢
制限なし
  • 18才以下無料
  • 作業を体験するため長袖推奨
  • 最小・最大催行人数:1-10名
  • 対応言語:日本語/英語
  • 料金に含まれるもの:ガイド料、体験料、見学料、お土産料、保険料
  • 駐車場は近隣のコインパーキングを利用

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