日本全国に和牛ブランドが数ある中で、知る人ぞ知る「広島和牛」。
中国山地の清らかな水、豊かな自然環境、そして生産者たちの手間ひまをかけた飼育方法によって、肉質の柔らかさと旨みが凝縮された和牛として知られています。

その中でも、特に優れた肉質を誇る高級和牛として知られているのが、今回ご紹介する「比婆牛(ひばぎゅう)」です。

目次

比婆牛について

  • 比婆牛写真(加工後)
  • ②比婆牛について.b
  • 比婆牛写真(加工後)
  • ②比婆牛について.b

比婆牛は、広島県北部・庄原市(旧比婆郡)で生まれた黒毛和牛のブランド。
ここ庄原市は、中国山地特有の冷涼な気候で、古くから黒毛和牛の生育に適している地域です。

ブランド牛として脈々と受け継がれ、愛されてきた歴史がありますが、頭数が少なく、ほとんど地元で消費されることから、「幻の和牛」と言われています。
味わいは、細やかに入った霜降りと、赤身の旨みのバランスによってすっきりとしてうま味が際立つ、上品な甘さが特徴です。

比婆牛の歴史

  • ③比婆牛の歴史.a
  • 第二十一深川(第1回全国和牛共進会記念誌)
  • ③比婆牛の歴史.a
  • 第二十一深川(第1回全国和牛共進会記念誌)

比婆牛は古くから農作業やたたら製鉄などに欠かせない存在で、「農宝」として大切に守り繋いできました。
畜産家であった岩倉六右衛門が優良な牛を選出し、日本最古の四大蔓牛の一つ「岩倉蔓」 を作出。
庄原地域が町をあげて、代々にわたり改良され続けてきたのが比婆牛のルーツとなっています。

後に和牛のオリンピックと呼ばれる全国和牛能力共進会で二度全国制覇するなど、庄原は一躍和牛の名産地になりました。
※蔓(つる)牛とは、特定の地方に限定して飼養された、血統の結びつきが強い牛群のこと。

おいしさの秘密

比婆牛ステーキ2

①脂と赤身が織りなすハーモニー

比婆牛は小ザシ (赤身に入る網目状の脂肪が細かいこと) が多いため、なめらかな口当たりを楽しむことができます。

その細やかな霜降りと、赤身の旨みのバランスによってすっきりとしてうま味が際立つ、上品な甘さが特徴的なお肉です。

⑤オレイン酸‗とろける

②オレイン酸による「とろけるおいしさ」

比婆牛の脂には、オリーブオイルと同じオレイン酸が多く含まれ、悪玉コレステロールの抑制や生活習慣病の予防に効果があるとされています。
また、「人肌で溶けてしまうほど融点が低い」という特徴があるため、冷製や常温の前菜で楽しむのもおすすめです。ステーキや焼き肉とはまた違った「とろけるおいしさ」を堪能できます。

比婆牛すき焼き

③ミネラル由来の「旨味の強さ」

比婆牛には、他県産和牛と比較して赤身肉中に鉄やマグネシウムなどのミネラルが豊富に含まれていることがわかっています。
ミネラルの多さは味わいに影響することが知られており、比婆牛の特徴の一つである「旨味の強さ」のもとになっています。

幻の和牛「比婆牛」が食べられるお店

*仕入れ状況によっては取扱が無い可能性もあります。予約時に必ずご確認ください。

日本料理 喜多丘

喜多丘料理
店主が厳選した食材と、瀬戸内で採れた新鮮な魚介類をふんだんに使用。
旬な味わいと見た目を大切にした懐石料理を堪能できます。

肉割烹 まさ㐂(まさき)

まさ㐂料理
和食の伝統文化に「肉」を取り入れた新しい割烹。
和牛を中心に炭火焼きや出汁と合わせた一品料理が味わえるお店。

L'UNIVERS(リュニベル)

リュニベル料理
シックな空間で特別な時を過ごしながら、広島県産食材が織りなすフレンチを楽しめるお店。
1日2組限定の完全予約制。

イプシロン

イプシロン料理
地元の旬の食材にこだわり、季節感を大切にした本格イタリア料理のお店。
ソムリエ資格も 持つオーナーシェフの白木氏が、料理に合うワインを提案。

ル・トリスケル

ルトリスケル料理
県産食材を中心に使用し、伝統と独創性が調和したフレンチを味わえる。オーナーシェフ勇 崎氏は、2023 年フランス政府から「フランス共和国農事功労章 シュヴァリエ」を受章。

牡蠣と肉と酒 MURO(ムロ)

MURO料理
平和大通りに面した、気軽に入りやすいお店。
比婆牛や牡蠣をはじめ、使用する食材のほとんどが広島県産。

最後に…

ほぼ地元で消費されることから「幻の和牛」と呼ばれた比婆牛をこの機会に是非お試しください。

また、比婆牛の他にも特徴的な広島和牛を食べ比べてみると、また違ったおいしさや発見が楽しめるかもしれません!

肉通の方は是非比べてみてください。

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