約2年3か月にわたる改修工事を経て、2023年3月18日(土)リニューアルオープン!!

2020年12月より始まった改修工事から約2年3か月。
2023年3月18日(土)に待ちに待ったリニューアルオープンを迎えたゲンビ(広島市現代美術館)。

どこが、どう変わったの?
また、変わらないものって何?
イロイロなゲンビの魅力を教えます!

ゲンビって、どんな美術館?

広島市現代美術館は、現代美術に本格的に取り組む全国初の公立美術館として、198953日に開館しました。
建物は、建築家・黒川紀章による設計で、市内を見渡す緑豊かな比治山公園にあり、古代ヨーロッパの広場を思わせるアプローチプラザ、日本の蔵を思わせる外観の三角屋根などで構成されています。
下から上へと向かうにしたがって、自然石、磨き石、タイル、アルミと現代的な素材へと軽やかに変化する素材は、過去から未来への文明の発展や時間の流れを表しています。

3つの方針に沿って各分野の優れた作品を系統的に収集保存しています。

1.「主として第二次世界大戦以降の現代美術の流れを示すのに重要な作品」
2.「ヒロシマと現代美術の関連を示す作品」
3.「将来性ある若手作家の優れた作品」です。

国内外の美術の様々な動きや、美術の枠を広げる現代の表現を多彩なラインナップによって紹介してきました。
三宅一生やシリン・ネシャット、オノ・ヨーコらヒロシマ賞(※)受賞者による展覧会も開催しています。

※ヒロシマ賞は、美術の分野で人類の平和に貢献した作家の業績を顕彰し、世界の恒久平和を希求する「ヒロシマの心」を現代美術を通して広く世界へとアピールすることを目的として、広島市が1989年に創設したもので、3年に1回授与されます。

広島市現代美術館 外観(佐藤和成撮影)

撮影: SATOH PHOTO 佐藤 和成

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撮影: SATOH PHOTO 佐藤 和成

リニューアル・ポイント(どこが変わった?変わらない?ゲンビ)

建築家・黒川紀章によるオリジナルの建築意匠を出来る限りそのままに、機能や強度に支障のある部分だけを取り替え、経年によって劣化した箇所の「機能回復」と、これからの美術館に求められ「機能拡張」を行いました。

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経年劣化した部分の機能を回復・強化

・貴重な所蔵作品を守るため、屋根や床を張り替え、防・排水設備を補修。
・展示室の照明をLED化するなどして環境への負荷を低減し、より展示に適した環境に整備。
・屋外階段モニュメント《my sky hole》(井上武吉)や、館内のモニターなどを再整備し、建設当時の姿を取り戻した場所も。

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これからの美術館に求められる機能を追加・拡張

・エントランス横には、新たに増築されたガラス張りの開放的なカフェ「KAZE」と、ワークショップなど様々な用途に活用出来る多目的スペース「モカモカ」が誕生。
・展示室内にエレベーターの増設、だれでも多目的トイレも新設のほか、ベビーケアルーム(授乳室)、キッズスペースなどサービス機能が充実。
・かつてカフェのあった細長い空間は、ミュージアムショップ「339(さんさんきゅー)」に変身。
・館内サインの基本フォントを、よりユニバーサルな「ヒラギノUD」に変更すると共に建物のかたちを組み合わせたピクトグラムを採用。

 

旧テレフォンブース
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意匠を残し、再活用

・公衆電話のあった場所(分かる人には分かるはず)は、元々のデザインを活かして、展示スペースやチラシ置き場として再生。
・内装に使用されている深緑色の「蛇紋石」。エレベーター取り替えのため一部取り壊しが必要になった部分は同素材の人造大理石「テラゾータイル」で再生。
・エントランスの丸柱、実は特殊な塗装により再現が困難な、特別なものであることが判明したのだとか!ひびはあるが、劣化は進んでいなかったため、クリーニングのみおこない、そのまま残すことに。

豆知識的ポイント!!これを知っているとゲンビをもっと楽しめる!

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・アプローチプラザ(アルファベットのCの形)の円形屋根の切れ目は、爆心地の方角を指している
・アプローチプラザの柱周りや入口の床石には被爆石(広島市役所旧庁舎の庭石)が使われている
・アプローチプラザの中心では音の聞こえ方が違う
・ロッカーの数字がすべて違う字体に!
・建物には様々なかたちの窓があるので、探してみよう

 

広島市現代美術館 基本情報

【開館時間】10:00―17:00 ※入場は閉館の30分前まで
【休館日】月曜日
【観覧料】
特別展:一般 1,600 円 (1,250 円)、大学生 1,200円 (900円)、高校生・65歳以上 800円 (600 円)、中学生以下無料
※(  )内は前売及び 30名以上の団体料金

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