全国有数のカキの養殖場として有名な広島湾は、太田川から流入する栄養により、植物プランクトンが多く存在し、また、カキ筏の周辺に魚の餌となるエビやゴカイなどの小動物が多数存在することから、「豊かな里海」と言われています。

この広島湾周辺の瀬戸内海で獲れる代表的な魚介類7種(メバル、コイワシ、オニオコゼ、アサリ、クロダイ、カキ、アナゴ)は、豊かな里海で育った魅力ある食材として「広島湾七大海の幸」と呼ばれています。

瀬戸内海は内海であるため、日本の他の港町と違った種類の魚貝類を、一年を通して味わうことができます。魚は食べられないところがないと言われるくらい、刺身、煮付け、焼き魚、フライ、天ぷら様々な料理方法があります。

冬から春先にかけてとれる広島名物が子いわし(カタクチイワシ)です。刺身にして、しょうが醤油をつけて食べたり、天ぷらにしても大変美味しく、広島名物の料理のひとつです。
春から初夏にかけて旬と言われる鯛料理も有名です。活き造りはもちろん、塩焼き、炊き込み飯などが有ります。
タコ料理も豊富で、刺身をはじめ、天麩羅、たこの刺身にわさびを和えたたこわさび(たこわさ)、煮付けなどバラエティに富んだ調理方法があります。
貝では、あさりやしじみが一般的で、日本酒と一緒に蒸した酒蒸し(さかむし)や味噌汁などがメニューです。他にも、イカやメバル、カンパチなど何種類もの旬の魚を食べることができます。

通常、お店ののれんや看板には「瀬戸内料理」と書かれている場合が多いのですが、和食専門の店ではない居酒屋でもこれらのメニューを扱っているお店は多くあります。
また、仕入れの状況などで店がおすすめする料理が日々、変わるので、お店の人にその日のおすすめ料理を聞いてみるのもよいでしょう。

あさり(広島湾七大海の幸)

 あさり(広島湾七大海の幸)

【広島市】
うま味成分が多く、だしがおいしいため、味噌汁や酒蒸しなどが定番です。
一年を通して獲れますが、春が旬と言われています。

あさりの代表的な料理

あさりのかき揚げ

img_seafood_asari_recipe

栄養豊富な広島湾で育ったあさりは、プリプリとした身で、味も濃厚!玉ねぎとあさりに小麦粉をまぶし、さっと揚げた「かき揚げ」は、アサリ本来の美味しさを感じることができるシンプルな一品です。

メバル(広島湾七大海の幸)

メバル(広島湾七大海の幸)
【広島市】
「春告魚」とも呼ばれ、春を彩るタケノコやふきと煮付けにすると、食卓にも春が訪れます。

メバルの代表的な料理

煮付け

img_seafood_mebaru_recipe1

脂ののったメバルを煮付けで。メバルを美味しく食べる最もポピュラーな料理です。

アナゴ(広島湾七大海の幸)

img_seafood_3

広島湾で中国山地の栄養分を受け、やわらかな味わいに育ったアナゴです。
ウナギの半分の脂肪でさっぱりしていて、味付けが自在なところが魅力です。

アナゴの代表的な料理

穴子飯

img_seafood_3_2_recipe

アナゴの旬は1月中旬と夏。ほどよく脂がのったアナゴを背開きにし、中骨、頭などを除いて白焼きした後、醤油・みりん・日本酒を煮詰めた甘辛いタレを照りが出るまで何度も塗りながら焼いてかば焼きにします。アナゴの焼き方は、香ばしいものや、ふっくら仕上げたものなどさまざまです。そのアナゴをご飯の上に盛り付ければできあがりですが、ご飯も、アナゴでとったダシで炊き込んだり、タレをしみ込ませたり、刻んだアナゴを混ぜ込んだりと、各店や各家庭で工夫がこらされています。

焼きアナゴ

img_seafood_3_recipe

アナゴの旨みが凝縮したタレをつけて、香ばしく焼いた広島名物の焼アナゴ。そのまま食べても、丼にしても最高の一品です。

小いわし(カタクチイワシ)(広島湾七大海の幸)

img_seafood_5

小いわし料理は広島の代表的な郷土料理の一つで、刺身や天ぷらなどで食べられています。
「七度洗えばタイの味」といわれ、繰り返し冷水で洗うことにより、ぐっと身が引き締まります。また、イリコ(煮干し)として「ダシ」の役割も果たします。

小いわしの代表的な料理

刺身

img_seafood_5_recipe1

新鮮な小いわしが流通する広島ならではの郷土料理。おろししょうがと一緒に食べる刺身は、広島の夏の風物詩となっています。広島に来たらぜひ食べていただきたい一品です。

天ぷら

img_seafood_5_recipe2

あつあつホクホクの小いわしの天ぷらは、小いわし料理の中で、刺身と肩を並べる名物料理です。天つゆ、塩はもちろん、ポン酢でも美味しく召し上がれます。

クロダイ(チヌ)(広島湾七大海の幸)

クロダイ(チヌ)(広島湾七大海の幸)
【広島市】
「チヌ」とも呼ばれ、釣りの対象魚として人気です。冬場は「寒チヌ」と呼ばれ、脂がのって大変美味しくなります。

クロダイの代表的な料理

炊き込みご飯

img_seafood_10_recipe1

全国有数の漁獲量を誇る広島のクロダイを使った炊き込みご飯。カキ筏の周りで豊富な餌を食べて脂ののったクロダイから出る旨みを堪能できる料理です。

刺身

img_seafood_10_recipe2

冬のクロダイは「寒チヌ」と呼ばれ、脂がのって、大変美味しくなります。プリプリとした食感とその味わいをぜひお刺身で。

オニオコゼ(広島湾七大海の幸)

オニオコゼ(広島湾七大海の幸)
【広島市】
見た目はあまりよくありませんが、身は味わいのある、きれいな白身の魚です。
唐揚げや刺身、鍋物にもぴったりでくせのない上品な白身がグルメをうならせています。
【旬】10月~5月

オニオコゼの代表的な料理

刺身

img_seafood_11_recipe1

見た目からは想像できない、上品な白身のオニオコゼ。フグにも負けない美味しさです。湯がいた皮や肝も美味しく召し上がれます。残ったアラを使った汁も食べるのが、「通」な食べ方です。

唐揚

img_seafood_11_recipe2

丸ごと揚げた唐揚げは、ふっくらとして上品な味わいを楽しめます。カラッと揚がったひれも美味しく召し上がれます。

カキ(広島湾七大海の幸)

img_seafood_12

全国生産量の約6割が広島県産という、広島グルメの代表格。餌となる植物プランクトンが豊富な広島湾のカキは、身がプリッとしていて味が濃厚です。

カキの代表的な料理

焼き牡蠣

img_seafood_12_recipe

カキの風味と素材の美味しさを一番堪能できる焼きがき。殻に残った汁の最後の一滴までご堪能ください。

ayu

広島県廿日市市(旧吉和村)の冠山(標高1,339m)を源流とし、瀬戸内海に注ぐ全長103kmの一級河川である太田川で育った、天然鮎。特産品としてはお酒によく合う「干し鮎」「うるか」などがあります。

いりこ

img_seafood_6

周防大島諸島のひとつ浮島のいりこは、全国有数のブランドとして有名です。
鮮度が命のいりこを作るため、獲れたてのいりこはすぐに加工場に運ばれ、数分間煮熟した後にうま味を逃がさないよう乾燥機で乾燥されます。
さらに工場内で陰干しされたあと「いりこ」となり、熟練された人の目によって形の悪いものや脂の回ったいりこなどが取り除かれ、品質別に箱や袋に詰められ出荷されます。

太田川のしじみ

img_seafood_7

広島のしじみといえば「太田川しじみ」。大粒で味が良いと高い評価を得ています。
「土用しじみ」と呼ばれ夏が旬。美味しいだけでなく、アミノ酸、ビタミン、ミネラルなどが含まれ、味噌汁にしていただくと、滋味が五臓六腑にしみわたります。

太刀魚

img_seafood_8

タチウオは全身にうろこがなく、銀白色の細長い体型が特徴です。名前の由来は、刀や剣に似ているからという説や、立って泳ぐからなどの説があります。お刺身や塩焼き、フライなどにして食べられます。

あたたハマチtoレモン

img_seafood_9

大竹市阿多田島は広島県内一位のハマチの養殖収穫量を誇ります。「あたたハマチtoレモン」は、全国一の生産量を誇るレモンを餌に混ぜて育てられたハマチです。
餌にレモンを加えることで、鮮度が落ちにくくなり、魚独特の臭いを抑える効果があります。
また、身には柑橘の風味がつき、熱を加えると柑橘の風味が増し、旨味も強くなるという特徴があります。刺身はもちろん、しゃぶしゃぶなどもお勧めです。

関連する記事

この記事をシェアする

スポット・体験を見る