平和都市として知られる広島。世界遺産となっている原爆ドームや平和記念公園が平和を訴える代表的なスポットですが、そのほかにも貴重な場所は数多くあります。その一つが、被爆建物。被爆に耐え今なお現役で活用されている建物で、なかには小学校など日常の暮らしにとても近いものもあります。一方、広島市内から少し遠方へと目を向けると、大久野島の毒ガス工場や呉の海軍工廠施設など戦争の遺構を持つ場所も。現代の生活と密接に繋がる被爆建物、そして戦争の遺跡が残る場所や戦時中の歴史を知ることのできる博物館を訪れて、平和の大切さ、平和への想いを後世につないでいくことの大切を考えるきっかけにしてみませんか。
被爆建物とは?
被爆の痕跡・歴史的財産を伝承する建物
原爆の強烈な爆風と熱線で、広島市内の建物の9割が壊滅的な被害を受けたとされています。時代とともに、被爆後に応急修復された建物や新たに求められる建物機能に耐えられなくなった建物が次々と姿を消していく中、被爆の痕跡・歴史的財産を伝承する建物として広島市が台帳に登録する、爆心地から5km以内に現存する建物のことを「被爆建物」と呼んでいます。原爆ドームをはじめ、現時点で86軒登録されています。
原爆ドーム・平和記念公園周辺の現在も活用されている被爆建物
被爆建物を通して、平和について考える
被爆建物の中には現役で活用されているものがあり、その中には百貨店といった暮らしと密接にかかわるものも多くあります。より日常の身近なところで活用されている現存の被爆建物を通して、平和について考えてみましょう。
戦争の遺構を持つ場所
2つの側面から見えてくること
より戦争と平和についての理解を深める
広島は戦争と平和について考えることができる貴重な都市です。原爆ドームや平和記念公園はもちろん、その他の関連スポットにも訪れて、より戦争と平和についての理解を深め、平和への願いを後世に伝えていくことが大切です。
【注目コラム】
アメリカのバラク・オバマ大統領、広島へ。
〜17分間にも及ぶ強いメッセージを世界に発信〜
第44代アメリカ合衆国大統領バラク・オバマ氏は、2016年5月27日、アメリカ合衆国の現職大統領として初めて、原爆ドームと広島平和記念資料館を訪れました。資料館では、自らが折った鶴4羽を贈り、核兵器なき世界に向けて、17分間にも及ぶ強いメッセージを世界に発信しました。